Men's Cell X'mas2012 演目
『三本の木』
<あらすじ>
将来の夢を抱いて成長する若木3本、オリーブ、オーク樫、松。だが希望に反して彼らに与えられた役割は、満足行くものでは無かった。オリーブは家畜の餌箱、オークは小船、松は雷に打たれ廃材として材木屋に。絶望に嘆く彼ら…。
しかし神は彼らに素晴らしい役割を与えられていた。
<特徴>
一つの舞台で、3つのキャラクター。各部分を独立させるか、3幕並列で。
多人数参加型、もしくはプロジェクターを使った絵本型、どちらも可。
<おおまかな流れ>
ナレーション 昔々のイスラエル
以下 “N” 3本の木が生えていました
オリーブ(Ol)、オーク(Oak)、そして松(P)
彼らは自分の将来の夢を熱く語り合っておりました
Ol 僕は珍しい宝石や王冠を仕舞う宝箱になる
Oak 俺は船だな。世界中を旅する豪華客船になって、王さまやお后さまを運ぶ
P ぼくは…みんながぼくの前にお辞儀する/ひれ伏す夢を見たよ
N 年月が過ぎ、木々が大きく成長した後、木こりが伐採にきました
オリーブは切り倒され、作業場に送られながら、胸をドキドキさせていました
しかし、作業が終盤に差し掛かる頃、オリーブは自分の夢と現実のギャップを感じ始めていました
Ol あれ…?僕は精巧なつくりの宝箱になるはずじゃあ…?
金箔を貼られ、蝶番をつけられ、なめし皮やビロードを貼られて…?
しかし、職人たちが作ったのは、家畜の餌箱でした。粗末な作りの、飾りも何もない…
N オークの木は湖に程近い作業所に運ばれ、その興奮は頂点に達しました
「王の船に 俺はなる」その第一歩は順調に歩めたようです
ですが、作業場に貼られている設計図を見ると、…何か違う。
Oak あれ?材料も少ないね…?これじゃあタイタニックは作れんぜ?
オークが感じた違和感は現実となり。彼は小さな、屋根もない漁船になりました
N さて、仲間を前に大言壮語した松はどうなったかと言うと
ある嵐の晩に、激しい雷に打たれた松は、真っ二つに引き裂かれ、倒れてしまったのでした
P …
<暗転>
N それから30年後…
それぞれ違う道を歩んだ3本の木は、いったいどうなっているでしょうか
Ol 汚い家畜小屋で、毎日決まった時間に餌をぶち込まれ、大小かまわず家畜が鼻先を
突っ込んで食べている。足が片方ガタついていても、このごろ誰も見向きもしやしないし、
満足に洗ってももらえない
俺はもう駄目だ…。俺の人生こんなもんさ…
Oak 湖のほとりで魚くさい漁師たちに荒っぽく扱われる毎日
本当に、陸から100メートルも離れやしない
タールが剥げて水が漏れるけど、修理もしてもらえない
俺のしたい仕事は、こんなんじゃなかったのに…
P …
「私の生まれた日は滅びうせよ。その日はやみになれ。
神もその日を顧みるな。光もその上を照らすな…」
「なぜ、私は地から芽生えたとき、死ななかったのか。」
N しかし神は、
彼らの想像をはるかに超えた、
素晴らしい役割を用意していたのでした
「世界で最初のクリスマス」唱和
N オリーブのいる家畜小屋に、一組の夫婦が駆け込んできたのは、その年の冬のことでした
疲れきった夫婦はそこで子どもを授かります
その子は大切に、大切に、清潔な布でくるまれて、オリーブの飼い葉おけに寝かされました
この世でいちばんの宝物を、オリーブは確かに抱いたのでした
N ガリラヤ湖の湖畔に、その青年が現れたのは、しばらく時が経ってからでした
彼の許には、病人、けが人や悪霊に憑かれた人が、次から次へと運ばれていました
彼は漁師に頼んで、オークの船に乗り込み、湖畔に集まる多くの人々に良い知らせを伝えました
世界の王を、オークは確かに運んだのでした
N その身を雷によって砕かれ、廃材として材木屋にいた松の許に、ローマ兵が慌しくやってきました
エルサレムは騒然としていました。誰かが処刑されるようです
松はその罪人の肩に乗せられ、カルバリーの丘へと運ばれました
その人は大変傷ついて、疲れ果て、息も絶え絶えでした。
頑張れ、頑張れ…希望を失っていた松は、その人を励ましました
世から捨てられ、あざけられて。
鞭打たれ、ついに十字架の死にまでも従われたイエスさま
松は、そのイエスさまがつけられた、十字架となったのです
N あなたがかつて どんな夢を持ち、どんな経緯を経て来られたのか
そして今も、どんなに大変で、どれだけ苦しいところを通されているのか…
たとえ所々欠け、不足し、小さく、壊れた人生であっても…
主はすべてご存知です
そして愛なる神は、あなたにしか果たせない大切な役割を、
今も備えて導き、あなたと共に歩んで下さっているのです
イエスさま。ご生誕おめでとうございます
あなたを愛しています
「Happy Birthday Jesus」唱和
【三本の木】
オリーブの木は立派な宝箱になって、金銀・宝石を入れることを夢見ていました。ある日、森にやって来た木こりによって、オリーブは切り倒されます。オリーブの胸は高鳴りました。しかし、職人たちが作業を始めると、どうやら自分は宝箱にされるのではないことに気付きます。職人たちは、臭くて汚らしい動物の餌入れを作っていたのです。夢を砕かれたオリーブは、自分には生きている価値などないと嘆きます。
オークの木は、財宝を積んで海を渡る大きな船になりたいと思っていました。木こりに切り倒されたとき、オークは胸を躍らせました。しかし、やがて職人たちが作っているのが大きな船ではないことに気付きます。オークは小さな漁船にされたのです。オークは失望します。
松の木は、高い山のてっぺんに立っていました。松はただずっとこの場所に立ち続け、自分の立派な姿を通して人々に神の偉大さを伝えることを願っていました。しかし突然の稲妻によって、あっという間に地面に倒され、その夢を砕かれます。やって来た木こりによって、松は材木置き場に運ばれて行きました。
三本の木はそれぞれ、自分たちにはもう価値がないと考え、絶望しました。彼らの夢はどれ一つとして叶いませんでしたが、神は別の役割を三本の木に用意しておられました。それからずっと後、マリアとヨセフ夫妻が出産の場所を探していました。二人はようやく馬小屋を見つけ、産まれた幼子イエスを飼い葉桶の中に寝かせました。
その飼い葉桶こそ、宝箱になりたがっていたオリーブでした。神は、宝石よりもっとずっと大切な宝、ご自分の息子をオリーブに抱かせたのです。
時がたち、イエスは成長しました。ある日、イエスは湖を渡るためのボートを探していました。イエスが選んだのは、大きくて立派な船ではありませんでした。イエスに選ばれた小さくて簡素なその漁船こそ、あのオークの木でできたものでした。オークは、王様たちを運びたいと思っていました。しかし、神はより素晴らしい役目をオークのために用意しておられました。オークは「王の中の王」を運んだのです。
それからまた数年が経ちました。ある日、稲妻で倒された松の木が置かれている場所にローマ兵たちがやってきました。松は、ばらばらにされて薪にされることを覚悟しました。しかし、以外にもローマ兵は枝を2本だけ取り、それで十字架を作りました。それこそ、イエスが磔にされた十字架でした。その十字架は今日に至るまで、人々に神の愛と御恵みを伝え続けています。
若い頃の夢破れ、比較批判の中で「凡庸な人生」に甘んじる大人たち。
それどころか健康を害し、家庭を壊して「自分の人生は終わった…」と絶望せざるを得ない者さえも。
イエスさまが触れてくださった人生は、真の役割と意味を与えられるのです。
自分のためでない、主なる神の為の人生に気付かせて下さるのです。
あなたにも、触れられています。
今こそイエスさまのタッチを、受け取りませんか。
そして、あなたの生きる意味を、再定義してみませんか。
自分だけの人生から、もっと大きな目的のための人生へと…。
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