ディール・カーネギー著「カーネギー話し方入門」(創元社 1984)より抜粋
第十章「わかりやすく明確に話すこと」のまとめ:①
明確に伝えると言うことは非常に大切で、また、大変に難しい。
キリストも、
たとえを用いて教えねばならないと説いている。それは聞き手が「見えているのに見ず、聞こえているのに聞かず、悟ろうとしない」からだ。
②キリストは、人々が知らないことは
知っているものになぞらえて説いた。天国をパン種や魚を取る網、真珠などにたとえたのである。
もしあなたがアラスカの大きさを説明しようと思ったら、面積を何平方Kmと表すのでなく、合衆国のどの州とどの州が入ってしまう、などと表現することだ。
③
専門用語は避けること。
子どもにも分かるような優しい言葉で表現すべし、というリンカーンの勧めに従おう。
④話そうと考えていることが
自分の頭の中で真昼の太陽のように
明白になっていることを、まず最初に確認しよう。
⑤
視覚に訴えよう。絵や図を出来るだけ活用することだ。言葉も明確、詳細に。「犬」とだけ言わず、はっきり「耳の三角に立った、片足を引き摺っている柴犬」などと言うと良い。
⑥
大事なことは繰り返す。ただし、同じ言葉や言い回しの反復ではいけない。文章に変化を持たせ、話の内容を繰り返しながら、聞く者にそれと悟らせないことである。
⑦抽象的なことは、
一般的なたとえを引いてはっきりとさせる。さらに
特定のケースや
具体名などを示すと一層明確になる。
⑧盛り沢山にしようと無理してはならない。
短時間のスピーチで適切に処理できるのは、大きなテーマのうち
一つか二つの問題に過ぎないのだから、欲張ってはいけない。
⑨
要点を簡潔にまとめて話を締めくくること。
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