後藤 秀孝
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スリランカの刑務所でII
2007-08-15 Wed 14:07
(エピソードIについては、こちら)
一度男子房を出て、次は女子房に向かいます。

IDを提示し、荷物を預け塀の中に入ると、最初に案内されたのは本部事務所でした。主任警務官、クマリさんが迎えてくれます。そこにはホワイトボードがあり、入所者人口構成「訴訟中OO名」「軽度犯罪OO」「重度OO」「LTTE関連OO」…などの表記の下に、手書きで16・13と書いてあります。これは何?と聞くと、刑務所内で生まれた赤ちゃんの数、という回答が。

ベテランの女性警察官が、これまた丁寧に案内してくれました。

敷地は広く、男性房と違って花や緑に溢れています。実刑判決を受けた方・まだ訴訟中の方の居住スペースが大部分を占め、その中に医務室、厨房、作業所、保育所が整えられています。

保育所へ行くと、「例の」赤ちゃん・子どもたちunder5が、半分眠り、半分走り回って歓迎してくれました。そして突然4人の子が並んで、お母さんの拍子もままならぬ状態で、歌い始めたのです。あらかわいい。

若いお母さんたちの話を、ロバートが聞き取りすると、さまざまな理由が飛び出します。殺人、肉親に騙された、テロリストの関係など…。
元気を出して、頑張ってくださいね。そう言って私たちが席を立つと、子どもたちはいつまでも追いかけてきて、「バイバ~イ!!×15」みたいな。ありがとう、子どもたち。お母さんたちを元気付けてあげてね。

作業所も見せてくれました。機織物、編み物、宝石加工をはじめ、復帰後学んだ技術を活かして生計が立てられるように、コースを取り揃えています。どの部門にも共通したのは、皆さん全然部外者で何やってるのかわからないガイジンに対して、作ったものをあれこれ見せて、何とも嬉しそうなのです。

<Work Therapy>
物作りは精神を癒します。一心に手作業に集中することで、心の痛みや自己憐憫に浸るのを避けられますし、完成品をみて達成感を得ることもできます。規則正しい生活リズムも、決められた作業があればこそです。(反面、津波後のハンバントタでは、政府・NGO主導で家も食料配布も行なわれていましたが、逆に被災者たちは家に引きこもってしまい、精神的により追い詰められる、ということがありました。)

重度犯罪の入所者たちは、小さなブロックに施錠されています。3.5mt×2mtほどの房に、2名の受刑者が入っています。許されているスペースはその小さな房と、通路のみ。ロバートが色々聞き取りをすると、皆さんつらそうな面持ちで、身の上話を語ってくれます。

実に彼は、行きかう人々に何度も聞き取りをしていました。時に英語の会話で、理解できたものの内、印象深かったのは、尋ねる人尋ねる人「私は3年6ヶ月ここにいます。」「殺人の嫌疑で逮捕されました。」「2018年まで勤めます。」ときっぱり話す、いうことです。

通常、自分が犯した罪を共有するのは、何やら過去の失敗を話すようで、嫌なものだろうと私は思い込んでいました。しかし、彼女たちはそれをすでに人生の一部として受け入れ、淡々と語ったのです。

そして現在訴訟中(=犯罪人ではない)の女性たちが住む宿泊施設では、突然の来訪者のために皆さん立ち上がり、歌を歌ってくれました。悲しい響きの曲で、リードボーカルの方に続き、皆さんが小さくですが声を合わせ、歌います。レントゲン写真のフィルムを枠に張っただけの、手作りのドラムで拍子を取りながら、その声は長く、時に高く、時に緩やかに。美しい旋律を奏でていました。

シンハラ語ですから、勿論歌詞の意味はわかりません。しかし、妻の目には涙が宿りました。

そこを発って、私たちが医務室の前を通りかかると、先ほど会った編み物・機織物部門の女性たちが集まっていました。自分たちで作成したハンカチなどを手渡すために、わざわざ来てくれたのです。そんな優しさと心配りに感謝してお礼を言うと、受刑者の一人が私たちの健康と導きを祈ってくれました。


<塀の中の平安>
全く、どういうことでしょう?凶暴で社会からはみ出した受刑者。殺伐とした、非人間的で冷たい管理下で、怒りと不満に身を焦がす犯罪人たち。だったはずなのに…。

歌による歓迎は三度にわたり、機織・宝石加工の方はその作業工程をデモンストレーション、また編み物部門の方は完成したハンカチなどを手渡してくれました。男性房でも、手工芸工房から出る私たちに、入所者がお土産にと、ココナツ製の美しい指輪をくれました。それ以外にも感謝と、握手と、笑顔が何よりの報酬でした。彼女たちは何も持っていませんが、見ず知らずのガイジンに、あれもこれも、と渡してくれたのです。それは、ふとしたきっかけで訪れた私たちに対する感謝と、心配りの顕われに他なりません。塀の外であっても、他人の行為に感謝して、こんなありったけの「ありがとう!」を表現できるかどうか…。

最後に、主任警務官クマリさんと再び話す機会がありました。「見られてみて、どう思いました?」と聞く彼女に、「持っていた印象を覆されました。彼女たちの笑顔からも、皆さん本当に幸福そうで」と話すと、「そうでしょう?」と答えてから、クマリさんも打ち明けました。「私も最初は『厳しく、ビシバシやらにゃあ』という思い込みから、監守・入所者たちに辛く当たったこともありました。しかし、キリストの愛を実践する中で、職務に喜びを見出せるようになったんです。私が入所者たちのことを思いやればやるほど、彼女たちも応えてくれる。それが分ってから、福利厚生にも更に力を入れるようになりました。」

鉄格子と、バーブドワイヤー(とげとげ付きの針金)に囲まれ、狙撃手が四方の警備塔でライフルを構える、この刑務所の塀の中に。

キリストの愛は、よりはっきりと、力強く、輝いていたのでした。

<日本はどうだ>
日本の監獄に対する、変な先入観と偏見が、ここスリランカでは全く通用しませんでした。というか、日本の刑務所も、メディアで誇張して報道されているようなことはなく、人びとは人生のあり様をそのまま受けとめ、地道に生活しているのかも知れません。

愛と心配りと、罪の赦しを求める心は、スリランカであろうと日本であろうと、変わりないでしょうから。キリストの愛は、日本の塀の中でも輝くべきですね…。入所者の方たちの、出所後の生活をより人間らしい、感謝と喜びに溢れたものにするために。「再犯」という罠に陥って、自分のみならず、周囲の人をも悲しませることがないように…。

キリストの愛を 塀の中のあなたに」始めないといけませんね。

<プリズン・ミニストリに関する章節>
「さあ、わたしの父に祝福された人たち。世の初めから、あなたがたのために備えられた御国を継ぎなさい。
あなたがたは、わたしが空腹であったとき、わたしに食べるものを与え、わたしが乾いていたとき、わたしに飲ませ、わたしが旅人であったとき、わたしに宿を貸し、
わたしが裸のとき、わたしに着る物を与え、わたしが病気をしたとき、わたしを見舞い、わたしが牢にいたとき、わたしを訪ねてくれたからです。」

すると、その正しい人たちは、答えて言います。「主よ。いつ、私たちは、あなたが空腹なのを見て、食べる物を差し上げ、乾いておられるのを見て、飲ませてあげましたか。
いつ、あなたが旅をしておられるときに、泊まらせてあげ、裸なのを見て、着る物を差し上げましたか。
また、いつ、私たちは、あなたのご病気やあなたが牢におられるのを見て、おたずねしましたか。」

すると、王は彼らに答えて言います。「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。」(マタイ25:34~40)

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