2014-05-15 Thu 22:49
「知恵は人を選ぶ。」
可笑しいだろうか。 「人が知恵を選ぶのではなく、 知恵が人を選ぶ、だと?バカ言っちゃいけない。」 検証してみよう。 ![]() ――――― マクドナルドで。子供向けのハッピーセットに WBのトゥイッティー(らしき。ピカチュウかも知れん…)のバネ仕掛けおもちゃが付いていた。 5歳くらいの女の子が母親に「これどうやってやるの?」と聞いた。自分でやろうとしたが上手くいかなかったようだ。 母親が無言でねじを巻いて、おもちゃはカタカタと動き出した。 そこから、連想の中で見せられた光景。 家に帰った母娘。娘はもう一回ねじを巻いてトゥイッティーで遊んだが、その後すぐにおもちゃ箱に放り込んで―――以後、二度と取り出すことはなかった。 確かに、何にも面白いとこねーよ! 日本マクドナルドさん!! だが神は、後藤のツッコみにも拘らず続きを見せてくれた。 場面は変わってカシミールの山岳地帯。 そこでは21世紀の今でも、子どもは何キロも歩いて通学するか、 家の手伝いで水汲みから家畜の世話、コーン栽培などに従事するか。 おもちゃ As we know it in Japan なんてありません。皆無です。 ノートさえないんだよ?だから皆小さな黒板に泥水で書いては、へらで削って落としてきれいにする。 強いて言えば、家畜が可愛いペット。…そんな場所だ。 そんな山間の村で、一人の娘さんがプラスチック製の動くおもちゃ、トゥイッティーを手に入れたとしたら…? それは文字通り、その村に唯一つの、西洋(東洋…?)のバネ仕掛けのおもちゃなのだ。 その子は友達に見せびらかすだろう。 仲のいい子には貸して遊ばせてあげるかも知れない。 そしてネジが金属疲労で伸びるか千切れるまで、そのおもちゃを大切に扱うだろう。 いや、それ以上かもしれない。壊れたら修理しようとするかも知れない。 全て分解して構造をくまなく調べ、その機構を理解する努力をするかも知れない。 自分で分からなければ、本を読んで学ぶ。 単にバネ仕掛けの仕組みのみならず、金属の性質や加工について。 プラスチックがどのように成型されているのか、プラスチックの種類、色の付け方。 そしてこのおもちゃを世界中で配布している“マクドナルド”と言う Global Empire についても。ハンバーガーと言うもの、その生産過程、流通、販売戦略/CM、ロナウド・マクドナルド氏、他の人気の全くないキャラクターたち、レイ・クロックという創始者とその使命、着眼点…。 全ては受け取る側。 その受け取るキャパによる。 人によってはゴミにしかならないおもちゃとの出会いが、その感動を起点として全く違う次元の考えや価値観、新しい“世界”を提供してくれるのだとしたら…。 その人間の意欲、動機、姿勢を見て、 知恵は内包する宝を与えるか否かを決定する。 知恵はやはり、受け取る人間を選ぶのだ。 ――――― 筆者も知恵に選ばれ、否選ばれなかった。 マイケル・ポランニー(社会学者)の提唱する「暗黙知」というコンセプトが長らく理解できず、理解できない自分の頭は棚上げして 「ポラン兄の書き方がなってない」とか 「大変独りよがりの本だ」 などと非難していた。 マァ、嫌な上司から「読め」と言われて強制感想文、だったから尚ムカついたんだけどね。 だが、脳神経学、海馬や側坐核の働き、EQの背後に眠る莫大な無意識の世界を知るにつけ、だんだん「奴の言いたい事が分かってきた」。 確かに、知恵は人を選び、備えのない者は問答無用で一蹴してしまう。 だが知恵は人の成長に合わせて、いつでもその門戸を開く準備はしているのだ。 スポンサーサイト
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